住まい作りのポイント
■プランニングの第一歩は家族間の意見調整から
住まい作りを請け負う側からも色々なプランを用意できますが、最終決定はあくまでもお施主様が決めることです。
家族間の意見をまとめるためには、どんな住まい方をしたいか、日常のライフスタイルを振り返り、目的をはっきりさせて
納得のいくまで話し合うことが大切です。
また、進学、結婚、同居など家庭の事情を考慮して計画を立てるようにしましょう。
着工後に設計変更があると、工期や予算に著しく影響することがありますので、注意いたしましょう。
■家族構成や生活様式、将来の生活も考える
住まいのプランニングは、現在の家族構成だけではなく、子供たちが大きくなってからのことや高齢者のことなど将来の
生活設計に合わせて考えましょう。
特に年配者のいる場合は階段や風呂、トイレの設計にも気を配りたいものです。
また来客が多い場合や特別な趣味があるご家庭では、そのライフスタイルに合わせたプランニングも大切です。
■計画段階から近隣にも気を配る
住まい作りでは、近隣とのトラブルは意外に多いものです。
日照の問題や窓の位置・電波障害等、法的規制の問題だけでなく、隣家に対する気配りは設計段階から心がけて
おきましょう。
資金計画のポイント
■住宅工事費以外の経費を見積もる
住まい作りには、本体の工事費以外に、さまざまな予算を見積もっておかなくてはなりません。
通常は家屋本体の工事費と別途工事費(外構工事、冷暖房工事、照明器具工事、カーテン等)そして引越し、仮住まい、
家具調度品、登記費用、新築の場合の工事費を100とすると、別途工事費と諸経費でおおよそ20〜30%が目安とされ
ています。具体的な費用など詳しくは、施工会社に相談しておくことが大切です。
■予算総額を明確にする
建築会社では、予算に合わせた基本的なプランを何通りも用意することができます。
基本計画書の打ち合わせ段階では、できるだけ正確な予算総額を伝えておいた方が、有効なアドバイスも受けることが
できますし、その後の打ち合わせもスムーズに進みます。
また、相場とかけ離れた低価格で高品質の住宅作りを請け負う業者は要注意です。
手抜き工事など、後々のトラブルの元となることが多いものです。
■公的融資借入金は、金額や時期を明確にしておく
公的融資は銀行などのローンと似ていますが、条件や手続きにいくつかの相違点があります。
事前に調査・手続きをしておかないと、余計な手間やお金がかかることにもなりかねません。
詳しくは建築会社の担当者に相談してみましょう。
■融資の資格に合致しているか、事前に確認しておく
自営業の施主で、法人所得は多いが個人所得の申告は少なかったので、融資手続きが大幅に遅れてしまった。
これは自分の資格に関して「経済的に大丈夫なので」と深く考えられていないケースも多いようです。
民間ローンでも資格審査はありますし、公的ローンの場合は、特に条件が厳しくなります。
事前に条件を満たしているかどうか調べておきましょう。
また、親族間で資金を融通する場合には、贈与税の対象となるケースもあります。
税務署の相談窓口や税理士などを利用して、専門家に相談しておくことをお勧めいたします。
■不動産売却の予定は、建築会社にも状況説明をしておく
手持ちの不動産の売却代金を資金の一部に予定していたが、急に売却がキャンセルになり、資金繰りに行き詰まって
しまった。こうしたケースも往々にしてあるものです。
工事費を不動産の売却代金で充当する場合は、建築会社担当者に予算内容と売却状況をよく説明しておき、資金計画について
アドバイスを受けるようにしましょう。
契約時の重要チェックポイント
T.契約に関する事項
住宅を建てるときに結ぶ[工事請負契約書」は、通常、施工業者が合意事項を盛り込んだものを作成して持ってきます。
各条項をきちんと読んでから署名捺印をすることです。
不明点は相手に確認しながら、特に次の点に注意してチェックしましょう。
@請負代金
建物本体だけの工事費なのか、外構工事、冷暖房工事の費用も含まれているか、工事内訳明細書でチェックし、
確認しておきます。別途工事があれば欄外にメモしておきましょう。
A支払方法
代金の支払方法は、契約時・中間の部分払い・完成時の残金支払いという分割払いが一般的です。
この場合、気をつけるのは支払いの時期の問題です。
融資金の振込みが間に合わず、余計な資金がかかることのないよう気をつけましょう。
B工期
「検査済証」交付後、何日以内に完成・引渡しとするのが一般的です。
C遅滞違約金
請負業者については完成・引渡しが遅れた場合、施主側については支払いが遅れた場合の違約金の取り決めです。
契約書に違約金条項があることを確認しましょう。
U.長期保証に関する事項
建物引渡し後の瑕疵に関する長期保証(アフターサービスまたは住宅保証制度による性能保証)については通常契約書とは
別紙のアフターサービス保証書等で取り決めします。
瑕疵の生じた部位、現象により保証期間、保証内容は異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。
雑学
■「居住用財産の譲渡損失に係る繰越控除制度
住宅を買い替えた場合、売却によって譲渡損失が生じた時は、その年の所得税・住民税について損益通算より、損失額が
所得金額から控除され、支払った税金の範囲で、税金が減額されます。
なお、住宅の買い替えローンのある方で控除しきれない残高のある場合は、所得税と住民税が3年間、繰越控除が認められ
ます。更に住宅を入手し15年目までは、「住宅ローン控除制度」を利用することもできるようになっています。
■簡単な手直しに見えても、意外な費用が掛かる
一見簡単そうに見える手直し程度の変更でも、出来上がってからの変更は、思いのほか費用や時期が掛かる場合があります。
例えば、タオルかけなどは取り付ける壁の裏に入れた補強材の場所も変えなければなりませんし、コンセントの位置の変更は、壁裏の配線をやり直す場合があるからです。こうしたものに関しては、ある程度形ができた段階で、位置の確認をしておくようにしましょう。
また、窓を大きくするなど、構造自体にかかわる変更は法規上できないことがあります.
■天然素材は見本と違うものもある
まず知っておいて頂きたいのは、天然の木材・石材は、見本と全く同一の模様・色合いのものはない、ということです。
あくまでも「見本に似たもの」でしかなく、デザイン的にこだわりがあって、どうしても見本どおりのもの、という場合は
時間をかけて探すか、人工素材を使うことをお勧めします。
■内装の選定は慎重
壁紙や床タイル等の色は、見本で選んだ時と実際に出来上がった感じが異なる時があります。
内装材を選ぶ時は、できるだけ大きな見本で見た方が実際に近い感じになるようです。
また、見本で見た感じよりも、実際には色が薄く見えるという傾向もあるようです。
なお、照明によるに見え方の違いもありますので、注意しましょう。
■住まい作りに係る税金
@不動産取得税・・・・・土地や建物を取得した時に一度だけ掛かる税金です。
A登録免許税
土地所有者の移転登記・新築住宅の所有権保存登記、また資金借り入れ時の不動産を担保にする抵当権設定登記などの
登記には、登録免許税が掛かります。
※詳細については、お問い合わせください。